こんにちは。仮想通貨フーリガン、いぬゆなです。

仮想通貨取引で利益を出している人は避けられない確定申告。本日は、仮想通貨取引で得た所得を確定申告する際、複雑な計算と書類の作成をサポートしてくれるサービス「Guardian」に関するセミナーのレポートをお届けします。

本レポートは3パートに分かれております。株式会社 Aerial Partnersの沼澤健人代表取締役による仮想通貨の確定申告基礎知識セミナー、”ハイパーニート”ポインさんとの対談、そして参加者との質疑応答。全部読めば税金に怯えることはなくなるかも!?

仮想通貨の確定申告基礎知識

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沼澤:そもそも確定申告とは、1年間の所得を税務署に申告し、税金の納付や還付を行う手続きのことです。2017年、仮想通貨で得た所得での確定申告を初めて行う方が一気に増えました。年が明けて1年間の所得額が確定してから、3月15日までの2ヶ月半で所得の計算と確定申告書類の作成を行わなければいけません。そして、2018年度に関しては年明け以降の仮想通貨の市場価格の下落トレンドにより、振替納税日に納税する金額が手元にないという問題が起きた投資家もいました。

確定申告が必要になる条件の一つに、給与以外に20万円を超える所得がある場合という要件があり、確定申告を怠ったり誤った内容での申告を行った場合にはペナルティがあります。悪質な場合は、本来納めるべきだった納税額の2倍を払わなくてはいけなくなる場合もある。去年ちゃんと確定申告ができているのは感覚としては少ないと思いますが、きちんと確定申告をしていれば「税務調査が来るのではないか」とビクビクする必要はありません。

仮想通貨取引の確定申告が非常に複雑になる理由は「仮想通貨を日本円に交換したとき」だけではなく「仮想通貨同士を交換したとき」にも所得を計算しなければいけないことです。そして、ハードフォークで新しく入手した仮想通貨は、取得原価ゼロとして使用(売却)時に所得を認識する。今後も仮想通貨の新しい取得方法が現れることで所得計算のポイントがどんどん今後増えていくことが考えられ、税に関する法整備の課題となっています。

仮想通貨に関する確定申告はとにかく難易度が高い。個人投資家が利用している取引所の数は平均6ヶ所。国によってタイムゾーンも違いますし、取引自体が非常に多い。そして海外取引所において仮想通貨同士の取引を行った場合、その時点でのレートで日本円に換算して計算する。そして計算を移動平均法と総平均法のどちらで行うかによって所得額がズレる。取引量によりますが、これを個人がツール等を利用せず自力で計算するのはほぼ不可能ではないでしょうか。

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個人で税理士に相談しても、仮想通貨取引の専門知識を持っているかはわかりません。弊社の「Guardian」は、申告者と仮想通貨取引の知識を持つ税理士をマッチングするサービスです。全国に100事務所のパートナーがいて、それぞれに認定仮想通貨税務アドバイザーという民間資格を有しています。

2017年からサービスを開始しましたが、当初想定していたユーザー数である500名分の枠は即日完売しました。仮想通貨取引の履歴をまとめて丸投げしてもらえればいいと仕組みで、取引所を問わず全ての仮想通貨取引に対応しています。

沼澤氏×ポインさんの対談

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沼澤
ポインさんはGuardianのユーザーさんでもあるので、使っていただくまでの経緯からお話しましょう。
ポイン
去年6月くらいのオフ会で沼澤さんと初めてお会いしたとき、今年は税金についてとんでもないことになるという話をしていたんですよね。自分自身、確定申告をどうしようかなと思っていましたし、その後Guardianのサービスが始まるということを聞いた時点ですぐにお願いしたいと思っていました。
沼澤
市場がお祭り騒ぎで、水を指すのは悪いなと思いつつも5月くらいから確定申告に関する啓蒙はしていたんです。朝から晩まで相談DMを全部返信するというボランティア活動をしていて(笑)
ポイン
仮想通貨やってる人、今年は確定申告しなきゃいけない! みたいな雰囲気になってたんだけど、誰も方法とか教えてくれないから沼澤さんのツイッターに質問が殺到するっていう。
沼澤
Guardianのサービスの率直な感想をお聞きしてもいいですか?
ポイン
僕が使ってた15個くらいの取引所の取引履歴を全部ダウンロードして税理士さんに渡して計算してもらったんですけど、履歴を整理するだけでもめちゃくちゃ面倒でした(笑) 逆に言うと、Guardianを使ってなかったらと思うとゾッとします。自分で税理士さんを探すと、その税理士さんが仮想通貨に詳しくないかもしれないし
沼澤
取引所と連携して履歴を自動的に集められる仕組みを作りたいんですが、フルで取引履歴を参照するAPIを公開している取引所は1つもないんですよ。現状ユーザーの協力なしにはサービスが提供できないのは、こちらとしても歯がゆい思いです。
ポイン
利用者目線だとできる限り自動化されたら嬉しいですけど、今年はこれ以上の自動化が無理だとしても今後は可能なんですかね?
沼澤
税務簡略化の動きはあります。しかし、日本の事業者だけで完結するのは難しいんですよね。国内だけで足並みを揃えても、海外の取引所やサービスを利用したときの税務的抜け道がたくさんある。また、取引所が参照系のAPIを公開してく流れになれば、僕たちのチームで提供しているサービスでは対応する準備ができています。
ポイン
日本の取引所だけで仮想通貨取引してる人って少ないですよね。そもそもブロックチェーンの思想として分散化・ボーダーレスっていうのがありますし、日本だけじゃなくて海外も含めてやっていかないとダメですよね。
沼澤
例えば仮想通貨決済の話で、いま飲みに行って仮想通貨で割り勘しようとは普通ならないじゃないですか。技術的ハードルよりも、計算が面倒で利用するモチベーションにならない。仮想通貨が世の中に浸透していこうという過程で、そんなことで利用が妨げられてしまうというのは悲劇だと思います。
ポイン
正直、個人相手の税務の仕事って儲からないじゃないですか(笑)企業相手にやってたほうが効率いいのに、多種多様な税務相談を受け続けた沼澤さんの姿勢が素晴らしいと思ったのでGuardianを使おうと思ったんですよね。
沼澤
去年は100%サービスを提供できたかというとそうではなくて、こちらも対応がギリギリになってしまったり、お客様が想定しているサービスと実際提供できたサービスに乖離があったりしました。経営努力で解決しなくてはいけないと考えています。一方で、多くのユーザーの対応をすることができたことで、個人投資家の課題や、仮想通貨の問題点に関するノウハウを蓄積することができました。去年マンパワーで対応していた部分をシステム化できた部分もあります。
ポイン
類似サービスに比べてGuardianの強みってどういう部分なんですかね?
沼澤
誤解を恐れずに言えばできることは一緒なんですが、実務に耐えられるサービスの提供というのがテーマです。他社は良いライバルだと思っているので、切磋琢磨して負けないサービスを提供したいと思っています。

質疑応答

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Q.ペッグ通貨など、”トークンだけど仮想通貨じゃない”みたいなものは税務上どうなるのか?

沼澤
現状は税法の基本原則から考えるしかないため、仮想通貨と同様の所得計算の必要があると思います。。明確なアナウンスは出ていないので確かなことは言えないんですが、税務上の取り扱いは変わらないはずです。

Q.Guardianのサービスはどういったユーザーが一番多いんでしょうか?

沼澤
取引の数、種類が多種多様で税理士に断られまくって駆け込んできた、コアな仮想通貨ユーザーというのがまず1つ。もう1つがすべて丸投げで処理したいという、面倒くさがりな方ですね。

Q.Guardian利用するべきタイミングとしてはいつごろがいいのか?

沼澤
去年は年末年始に集中しました。ですが例えばふるさと納税など、イレギュラーな計算が入ってくる可能性があることを考えると、できるだけ対処する時間を確保していただきたいです。「早ければ早いほどいい」と考えていただきたいです。

Q.去年、Guardianのサービスについて「実際の所得とかけ離れた数字が返ってきた」などという声をSNS上などで見かけたが、サービスの質というのは去年に比べてどうなっているのか?

沼澤
前回の確定申告期において、一部ユーザーから厳しい声があったことは認識しています。そもそも、仮想通貨の損益計算の仕組み上、取引履歴の1部がかけているだけで実態と大幅に乖離した所得が計算されることがあり、そういった点も、ユーザーに対してしっかりとアナウンスしていくべきだと思います。また、昨年は浮き彫りになった社会課題に対し即座に対応したため、社内体制の整備が十分ではなかった点があることも事実ですので、今年は投資家の啓蒙と同時に、人員増強等やプロセス改善等社内体制の整備を進めてきました。Guardianは、よりユーザーに満足いただけるサービスになっていると思いますし、今後も改善を繰り返していきます。

Q.年末までに持っている仮想通貨を全て日本円にしてしまえば、途中の取引履歴は計算せず、年内の日本円の入金出金だけを計算すればいいのか?

沼澤
2017年末、そして2018年末に保有している仮想通貨の残高が0という前提であれば、厳密な計算を行った場合と所得の理論値が一致しているはずなので、個人的には問題ないと思います。しかし、「税金の計算が面倒だ」というのが仮想通貨を日本円にする理由になってしまうのは本末転倒だと思っているので、そういったケースが減るように貢献していきたいです。

セミナーに参加しての感想

ためになる話満載でしたね。仮想通貨取引の確定申告について、ちょっとだけ理解できた気がします。今までまったくわからなくて漠然と「怖い」ってイメージを抱いているだけでしたが、これからはちゃんと勉強してバッチリ確定申告したいと思います!

そして、ネガティブな質問にも真摯に答える沼澤さんの姿勢によって、Guardianは今後発展・成長していくと感じました。今後もっと仮想通貨で稼いだら、ぜひサービスを利用したいです。

今年は僕、ほとんど納税する必要ないんですけどね!! 全然稼いでないから!! ははは、はは……は…………

出演者のプロフィール

株式会社Aerial Partners 代表取締役 沼澤健人

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株式会社Aerial Partners(エアリアル・パートナーズ)代表取締役。広く仮想通貨取引のサポート事業を行い、2017年12月1日にリリースした税理士紹介・仮想通貨取引記録支援サービスである『Guardian』を皮切りに、仮想通貨取引の困ったを解消するサービスを提供中。Twitterの仮想通貨アカウント 「二匹目のヒヨコ(@2nd_chick)」としても活動中。

ハイパーニート ポイン

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仮想通貨ブログ「ポインの仮想通貨ハマって(中毒って)ます!!」を運営しながら「ハイパーニート」を名乗り様々な情報発信を行う。サラリーマン時代に月150時間の残業の日々で倒れ、ベッドの上でもやれることを探してブログと仮想通貨をはじめたのがきっかけに、2018年6月2日には『億り人ハイパーニートポインの仮想通貨1年生の教科書』を全国の書店で発売。Twitterの仮想通貨アカウント 「ポイン@仮想通貨ハイパーニート(@poipoikunpoi)」としても活動中。

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