2018年1月28日、六本木Speee Loungeで行われたNEMミートアップJAPAN in 東京。
NEM勉強会・基本編&投資編の様子をお伝えした前編に続き、ミートアップ後の懇親会、誰が待ってるのかわからない食レポも含めた後編です。
前編はこちら
NEM財団のジェフ・マクドナルド氏が登場した中継でのトークセッションではCoincheckでのハッキング事件にも言及されるなど、見どころ満載。後編もバッチリレポートします!
コンテンツ
NEM勉強会・技術編
よくある仮想通貨同士の比較の図でNEMの技術面について説明してくれたのは、NEM中心に活動するエンジニアのDaoka氏。いま、NEMはエンジニア業界でも注目されているそうで、開発者向けのイベントnem dev tokyoは、定員25人のところ124人の参加希望がありました。
では、なぜNEMが注目されるのか? というのが、イーサリアムと比較することでわかりやすくなります。めちゃ苦労してゼロから開発することになるイーサリアムに対し、NEMは既存の素材を組み合わせるようなイメージであると。
プログラム開発言語もさまざまなものが使えるので、エンジニアそれぞれがいままで培ってきたノウハウを活かすことができる。そして、開発したものが比較的すぐに形になる。何に関してもそうですけど、作っても作っても終わりが見えないとモチベーション保ちづらいですよね。
開発を始めること、続けること、完成させること、すべてのハードルが低いことがエンジニアにとってのNEMの魅力なわけですね。
すでにNEM開発者向けのライブラリは充実しています。紹介されただけでもNEM Library、NEM-sdk、csharp2nem、nem-kotlin、nem-ruby、nem-php……さっきから多すぎるだろ!!
さらに、ツイッターでハッシュタグ #NEMで何か作りたい をつけてツイートをすると、野生のNEMエンジニアがガシガシ感想やアドバイスをくれたりします。もうNEMで国が作れるレベルじゃねーか。
LoyalCoin CEO Patrick Paul Palacios
ここで、NEMを使った通貨であるLoyalCoinのCEO、パトリック氏がゲストスピーカーとして登場。
世の中にはポイントカードが多すぎ、また複雑すぎる。有効期限が決まっており、他のブランドでは使えない。カードを家に忘れることも多く、顧客とのエンゲージレベルが高まらない……ということで、世界中のポイントカードをまとめた上に仮想通貨にしちまおうぜという豪気なプロジェクトです。
開発元のAPPSOLUTELYはすでにフィリピンでファミリーマート、スターバックス、デニーズなどを顧客にしているとのこと。ロイヤルコインがTポイントを飲み込む……あまりにも規模がデカい話ですが、実現したらすごいですね。日本市場も意識しており、東京にオフィスを設置する予定もあるということです。
NEMを使ったプロジェクトの実例として、今後の盛り上がりが期待されます。
NEM.io Foundation Ltd Vice President Jeff McDonald
真打登場、NEM財団の副代表、ジェフ・マクドナルド氏とのトークセッション。最もホットなトピックであるCoincheck事件について多く時間が割かれましたので、まずはその内容を要約して掲載します。
「みなさんが一番気になっているのはCoincheckのことだと思いますが、財団としても非常に残念に思っています。
Coincheckから一部の資金が引き出されたとわかってから、財団のホットラインに連絡が来ました。それから彼らと何度か電話会議を行っています。今まで仮想通貨のハッキングによる盗難事件があった際は、不誠実な対応をする事業者もいました。しかし彼らは、このような難しい状況の中でも、プロとして透明性を持った対応をしていると思います。
我々としては、NEMのコミュニティ、テクノロジーを守っていくというのが最優先事項です。いくつかの選択肢がありますが、最善のものを選びたいと思っています。チーム全体でミーティングと検討を重ねていますが、セキュリティ上の問題ですので、現時点での詳細は差し控えます。
この事件があったからといって、NEMがテクノロジーの方向性を変えることはありません。NEMのテクノロジーの欠陥が示されたわけでもありません。これからもぜひNEMをご利用ください」
と、Coincheckを責めるような発言は1つもなかったことが印象的でした。
その後は
- 毎日のように今回のようなミートアップが行われており、ハッカソンのようなイベントも盛り上がっている
- NEMは利用者のやりたいことが全部できる汎用性の高いプラットフォームである
- NEMクッソ便利。最高
と、NEM自慢タイム。つーかジェフが一番のNemberやんけ。楽しそうにNEMを語りまくった結果、予定時間を大幅に超過。ミートアップ運営からの「回答は短めに」という懇願もある中、質問コーナーに突入します。
Q.NEMは今後どうやって広がっていきますか?
A.NEMに関するどの数値を見ても、我々の予想を超える成長をしています。カタパルトの開発も、予定よりも早く進行しています。他のプラットフォームには戻れないというくらい素晴らしいものが出来上がってきています。現在74名がフルタイムで勤務していますが、今後もっと採用していきます。あらゆることに対処できる組織力をつけていきたいと考えています。
Q.ハーベストの条件に1万NEMが必要ですが、今後条件を緩和する考えはありますか?
A.現状は考えていないが、カタパルトのリリース後は適切な価格に調整することを検討するかもしれません。
Q.NEM財団が大手取引所への上場を働きかけることはありますか?
A.守秘義務で言えない部分が多いのですが、大手取引所に上場するというのはすぐにできるものではありません。直近で上場した取引所との交渉、準備にも6ヶ月かかりました。
Q.Coincheckの事件について。水無凛氏がNEMのモザイク機能を使い、盗まれたNEMを追跡しているとのことですが、進捗状況はどうなっていますか?
A.ハッカーに情報を悪用される可能性もありますので、現在詳細をお話することはできません。担当者は熱心に取り組んでくれています。
これ、映画みたいですよね。NEMの機能を使って犯人を追跡する! って。盗まれたNEMが今後どこかに送金されるのか、永遠に塩漬けにされるのかはわかりませんが、引き続き情報は追っていきたいものです。
しかし、ツイッターでJK17を自称している水無凛氏を「He」と表現してたのは英GOXな僕でもわかりました。通訳も「彼」って言っちゃったし。
NEM決済のみで行われた物販
ところで、会場では有志によるグッズ販売が行われていました。決済はNEMのみ。どれもクオリティが高く、NEMコミュニティの力を思い知らされました。
頭がデカいからキャップはかぶらない主義なんだけど、欲しい……
うちわ配り活動の松本さんが作ったうちわもありました。
ハードウェアウォレットTREZOR(トレザー)のケースなども売ってました。超かっけー。個人的には、仮想通貨資産を4桁万円以上持ってる人はハードウェアウォレット使ったほうがいいんじゃね? と思ってます。僕? 僕はお小遣い程度しか持ってないんで、そもそもトレザー買えないです……
メインコンテンツ、食レポ
すっかり忘れてましたが、ミートアップ後の懇親会では食事が出るのです。THE COINのレポートでもなぜか書いた食レポ、今回もお送りします。
今回はメニューの貼り出しがなかったので料理名はわかりませんが、チーズとか肉とかが乗っかったトースト、なんかオシャレな卵焼き、とにかくうまい唐揚げ、温野菜的なやつ、放射状に並べられたいなり寿司などが提供されました。とにかくうまい唐揚げがとにかくうまかったです。
お酒の提供は缶で。お約束のようにストロングゼロがあるのはホントヤバいですね。僕は金麦をかっ喰らい、酔いに任せて参加者の方々とお話させてもらいました。
それにしてもみんなとにかく笑顔なんですよね。NEM好きな人たちと集まれることが嬉しくて仕方ないみたいで。お話した方々の様子から、このミートアップの満足度がとても高かったことが伺えました。
さて、このレポートの冒頭で僕はこう書きました。
本当のNEM好きになるかどうかはそれ次第ですよ。厳しく見ていきますよ。
僕が本当のNEM好きになったのか……それは明言せずにおきますが、NEM勉強会・投資編のあたりでNEMの買い注文を入れたことだけお伝えしておきます。次はNEM決済するぞー。