中国の電子商取引大手アリババは偽物の食品が市場に紛れ込まないためにブロックチェーンベースの追跡システム『Food Trust Framework』を試行しています。アリババはこのプロジェクトが成功すればサプライチェーンの透明性とセキュリティが向上できるとしています。
偽物を混入させないためのアリババの挑戦
アリババは食品の追跡方法を改善し、市場での偽造品のリスクを削減することを目指しており、ブロックチェーンベースの追跡システム『Food Trust Framework』を試行しています。
Food Trust Frameworkを使用して、オーストラリアの栄養補助食品メーカーBlackmores、ニュージーランドの乳製品メーカーFonterraの2社からアリババのT-Mall(天猫) eコマース部門を経由して中国へ出荷を追跡するといった内容のプロジェクトです。
アリババはサプライチェーンの透明性とセキュリティが向上することがこのプロジェクトの大きなメリットであり、成功すればサプライチェーン全体での採用を検討していくとのことです。
商品の管理を目的とした仮想通貨
実は仮想通貨を用いて商品の管理や物流の透明化を図るプロジェクトはすでにいくつか存在しています。
VETを用いたVeChain、WABIを用いたWalimai、WTCを用いたWaltonなどが代表例として挙げられます。
違いはありますが、どれも共通点として商品につけたタグやラベルから情報をブロックチェーンに紐づけし、商品の適切な管理・追跡を可能にするというプロジェクトです。
中国の食品に限らず世界中ではさまざまな偽物の流入が問題となっていますが、ブロックチェーンがこの問題に終止符を打ってくれるかもしれません。