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テロや違法行為の資金調達に転用できないという保証を求める
フランスのブリュノ・ル・メール経済・財務相は、フェイスブックが発表した仮想通貨リブラ(Libra)を巡り、フェイスブックに対して「テロや違法行為の資金調達に転用できないという保証を求める」と発言しました。フランスの民間ラジオネットワーク「ヨーロッパ」が6月18日に報じています。
ヨーロッパによると、ル・メール氏は、リブラに関して、(通貨は)「国家の主権の属性」であり、「私的な利益を求める民間企業ではなく、国家の手に委ねられる」べきと述べたとのこと。
またル・メール氏は、「テロやそのほかの違法行為の資金調達に転用できないという保証」などを、フェイスブックに対して求める意向だと明かしました。
さらに、7月17~18日にかけてフランスで開催されるG7財務大臣・中央銀行総裁会議において、フェイスブックからどのような保証が得られるのか報告するようにG7の中央銀行総裁に対して要請したといいます。
ル・メール氏は、次のように述べています。
「我々は、消費者にとってリスクがないことを確認する必要がある。それは、消費者を守る国家としての責務だ。(リブラは)フェイスブックが膨大なデータを改めて蓄積することを可能にするだろう。私は、彼らが独占的な立場を築くことにつながらないよう、デジタル世界の巨人に対する規制が必要だという信念を強めた。」
参考コインテレグラフ
7割の仮想通貨取引所が「CMC新基準」をクリア
仮想通貨ベンチマークサイトCoinMarketCap(以下、CMC)が提供するインデックスに登録される仮想通貨取引所のうち7割が、新データ計測法の条件を満たしていることが判明しました。
米大手仮想通貨メディアCoindeskの報道によると、CMCの第一段階のデータイニシアチブ「DATA(Data Accountability&Transparency Alliance)」が完了。
CMCに掲載される全取引所が、5月1日から起算して45日間で、より厳格なデータ開示体制を整える必要がありましたが、現時点で7割の取引所が「DATA」の情報開示条件を満たしており、継続的にCoinMarketCapの「出来高比重の平均価格」と「調整済みの出来高」のカテゴリーに掲載されます。
CoinMarketCapは今年5月、仮想通貨取引所のより正確な出来高などのデータを向上させるために、バイナンスやBittrex、Huobiなど複数の取引所とともに、「DATA」を結成。
データの透明性・正確性を追求する機運が高まった背景には、米仮想通貨ファンドBitwise Asset Managementが公表した「取引所の水増し」問題があります。
Bitwiseの報告では、CoinMarketCapで報告された取引量のうち、95%がフェイク(水増しなどによる偽取引高)であり、正確な取引高を開示しているのは10の取引所に過ぎないと報告しています。
市場の信頼性と透明性を高めるために、条件を満たさない取引所は、優先順位として、満たしている取引所の下に置き換えられるようになるようです。
参考CoinPost
Cboeの仮想通貨ビットコイン先物が終了
CME Bitcoin futures (BTC) shows growing signs of institutional interest. BTC open interest rose by a record 643 contracts in a single day, establishing a new all-time high of 5,311 contracts on June 17 (26,555 equivalent bitcoin; ~$250M notional). https://t.co/I6A3jD6Iq3 pic.twitter.com/ljz6EbvK79
— CMEGroup (@CMEGroup) 2019年6月18日
米大手デリバティブ取引所である、シカゴ・オプション取引所(CBOE)は、19日に「ビットコイン(BTC)」先物の提供を取りやめることを発表しています。
Cboeは3月中旬に、先物契約の更新をしない方針を表明していました。
2017年12月18日にサービス開始して以来、わずか1年半での撤退を余儀なくされたことになります。取引数の低下によるデリバティブ事業の見直しを原因として挙げています。
なお、ビットコイン先物のサービス提供停止によって、Cboeが並行して進めるプロジェクト「ビットコインETF」には直接的な影響はでないものと見られています。
一方で、先物商品のプロモーションにも注力する、同じ米国のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が取り扱う「ビットコイン(BTC)」先物は、競合が減ったことも追い風となり、右肩上がりの成長を見せるなど絶好調のようです。
Bakkt提供予定のビットコイン先物の影響
@Bakkt may be a "moonshot bet" but the market structure problems we're solving are real. User testing starts July 22nd - learn more here:https://t.co/AwJ6OgBdn5
— Adam White (@WhiteAdamL) 2019年6月13日
着目すべきは、機関投資家向けの仮想通貨プラットフォームBakktは、7月22日からビットコイン先物取引のユーザー受け入れテストを開始することを発表したことです。
ビットコイン(BTC)の先物決済は法定通貨(米ドル)になりますが、Bakktの場合は「現物先渡し」先物を提供する方針であり、米CFTC(商品先物取引委員会)の認可待ちとなっています。つまり、実質的に「現物取引のBTC取引が可能になる。」というメリットがあります。
Bakktは昨年8月、親会社であるICE(インターコンチネンタル・エクスチェンジ)が、マイクロソフトやスターバックスから出資を受ける形で発表され、話題になっていたビットコインETFを凌ぎ「2018年最大級のニュース」と呼ばれた経緯があります。
ICEのプラットフォームで米国規制下初の現物先渡し取引先物取引取引が行われることで、機関投資家の参入への期待感のほか、市場への影響にも期待感が高まっていると言われています。
なお、日間の現物先渡し先物取引を提供するため、実質的な現物取引のBTC取引が可能になることで、これまで制限されていた大口の取引にも幅がもたらされることとなります。
参考CoinPost