『コインチェック再開に十分な手応え』29日の決算会見で明らかに
マネックスグループ松本大社長は29日の決算会見で、4月に完全子会社化した仮想通貨交換業のコインチェックの事業再開について「しっかり準備をしている状況で、あとは金融庁のゴーサインを待つのみ」と語りました。
前場引けに第2四半期決算を発表した内容によると、「クリプトアセット事業」は、営業収益12億円となったものの、サービス全面再開に向けた管理体制の強化及びセキュリティ対策費用など先行投資を加えた結果、税引き前損益約8億円の赤字。
ただ松本CEOによるとこの赤字は、様々な施策が打たれ、準備が進んでいる状況の為とし、営業が再開すれば早期に黒字になると考えています。
さらに、コインチェックは一部報道機関によると、2011年に傘下に収めた子会社の米国トレードステーショングループを通じて、米国で仮想通貨事業に参入する検討に入っているとされており、コインチェックのサービスをローカライズ(英語化+α)するなどノウハウを活用する方向で検討していると報じられています。
黒字になると強気の理由
マネックス決算資料によると、マネックス証券とコインチェックの抱えるユーザーを合わせると500万人という数字も視野に入ってくる。しかもそれぞれの抱えるユーザー層は真逆で、2つが合わさるとほぼ全ユーザー層を網羅することになります。
また、現時点の仮想通貨事業は、参入障壁が極めて高い「高度技術集積産業」となっており、コインチェックの再開に漕ぎ着ける事ができれば、マネックスグループの金融ノウハウを最大限活かしていけるとしています。
正確な再開時期についての発表こそありませんでしたが、本格営業再開に向けて準備は整っていることがわかりました。
- 新規口座開設
- 仮想通貨の入金、購入(BTC、ETC、LTC、BCH)
- 仮想通貨の出金、売却(全取扱仮想通貨対象)
- 日本円の入金、出金
参考CoinPost
ステーブルコインは仮想通貨に分類されない
金融庁は「ステーブルコインは仮想通貨ではない」という見解をBitcoin.comに明かしました。
金融庁が、法定通貨と連動するステーブルコインは、現在の法律では仮想通貨と見なされないという見解を示し、あくまで一般論としてステーブルコインの発行者は「前払式支払手段発行者」として登録する必要はあると述べました。
最近、新たなステーブルコインが増えており、ステーブルコインを上場させる大手取引所も相次いでいるだけに、金融庁による「ステーブルコインは仮想通貨ではない」という見解は注目を浴びています。
先月11日にはニューヨーク州の規制当局より「パクソス・スタンダード」(PAX)が承認されたほか、起業家ウィンクルボス兄弟の「ジェミニ・ドル」、ゴールドマンサックスが出資するサークル社による「USDコイン」、日本でもGMOインターネット株式会社が日本円と連動したステーブルコイン「GMO Japanese Yen(GJY)」を発行すると発表しています。
さらに直近では、ビットコイン初のステーブルコイン(WBTC)が2019年1月に発行されることが明らかになっています。
CNBCアフリカの仮想通貨番組クリプトトレーダーのMC、ラン・ニューナー氏によると、「2017年はICOの年だった、2018年は法定通貨に裏付けられたステーブルコインの年だ」とも発言しています。
今後も「ステーブルコイン」には要注目です。
参考コインテレグラフ
仮想通貨、課税漏れ対策を強化へ
仮想通貨、課税漏れ対策を強化へ 財務省 https://t.co/VktfZDILrb
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) 2018年10月29日
財務省は仮想通貨取引をめぐり、所得税の課税逃れを防ぐ対策を強化する方針です。
株・FXの利益に対する課税は最大20%ですが、仮想通貨取引に関して言えば最大55%とかなり差があり、さらに仮想通貨取引における損益計算はかなり複雑ということもあり、確定申告をしない人が続出すると予想されています。
そんな中、利益を得た人が自主的に納税しやすいよう電子申告システムを充実させる環境作りをすると同時に、悪質な申告漏れが疑われる場合、仮想通貨交換業者に取引した個人の情報を照会できる仕組みを整える案などが浮上しています。
基本的に20万円以上の利益がある場合は申告しなければいけません。知らないでは済まされません。
仮想通貨取引をする以上は、最低限の知識を持って望みましょう!