イランとロシアは西側諸国からの経済制裁を回避するために仮想通貨の使用に向けて協議しています。米ドルと国際銀行間通信協会(SWIFT)の影響の外でやりとりをするのに仮想通貨が適していると判断した模様です。
米ドル取引のかわりに
西側諸国から経済制裁を実施されているイランとロシアは両国で会談を行い、制裁を回避するために仮想通貨を使う可能性に言及しました。
経済制裁では米ドル建てでの取引や国際銀行間通信協会での送金が困難になるので、それらに置き換わる通貨と送金手段として仮想通貨が適しているのではないかというものです。
両国はすでに協力関係を取り付けており、イラン議会経済委員会のムハンマド・レザ・ポーレブラヒミ委員長は『この取り組みを推進していくことができれば、国際貿易に仮想通貨を使用する最初のケースとなるだろう』と述べています。
規制を逃れる手段としての仮想通貨
仮想通貨は政府などの中央集権的な組織に管理されているわけではないのでしばしば規制から逃れる手段として用いられています。
イランのように経済政策で国際送金が禁じられている国の人々が資産を海外に逃がすなどの個人レベルのケースから、ベネズエラのように経済措置によって価値の下がった自国通貨に代わる存在として仮想通貨ペトロを発行して、経済の建て直しを図っている国家レベルのケースまでその規模も用途も様々です。