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リップル裁判、集団訴訟の取下げを要求
リップル社は、XRP(リップル)の有価証券問題を巡る集団訴訟について、裁判の取下げを要求する書類を裁判所に提出しました。
リップル社側の弁護団は、XRPの証券性については直接回答せず、原告側には訴訟を追行する「当事者適格」を有しないことを理由に、取下げを求めています。
提出された書類で、以下3点が弁護団による原告側に対する指摘となります。
- 原告側は、最初のオファーリングの三年以内に法的請求を行なっていない(証券法が定める3年間の法定責任期間を過ぎた)
- 原告側は、「イニシャル・ディストリビューション」でXRPを購入したことを正確に主張していない
- 原告側は、被告側がXRPの「販売者」であることを正確に主張していない
弁護団の主張は以下の通りです。
XRPは通貨であり、米証券法が定める有価証券には該当しない
裁判官は、XRPが通貨か、証券かを定める必要はない
財務省と法務省も、XRPが交換可能な暗号資産であると明記している。さらに言えば、CFTCのスタンスでは暗号資産はコモディティ(商品)にあたる
仮想通貨業界に精通する弁護士Jake Chervinsky氏は、「リップル社の取下げに対する主張は、XRPが未登録有価証券に該当するかについて直接応じていない。」と見解を述べました。
XRP投資家グループは今年8月、新たな修正訴状を裁判所に提出。当訴訟では、SECの新仮想通貨ガイダンスをもとに、XRPが未登録有価証券であると主張していました。
参考CoinPost
アラブ銀行スイス、仮想通貨BTC,ETHの取引サービスとカストディ業務を開始
中東の大手銀行系列であるアラブ銀行スイスにて、仮想通貨ビットコインとイーサリアムのトレード及びカストディサービス(仮想通貨保管サービス)の提供が開始されました。
ビジネスリーダーや起業家を含む裕福な顧客層が、仮想通貨にアクセスする機会が生まれることを意味します。
アラブ銀行スイスのCEOサージ・ロビン氏は、以下のように述べました。
「我々は、ブロックチェーンは金融業界に変革をもたらすと確信している。顧客に対して安全かつ規制された環境で、デジタル通貨サービスを提供する最初の銀行の一つになることを目指している。」
カストディサービスについて、アラブ銀行スイスはトーラスグループ(Taurus Group)と提携しています。
トーラスグループは「TAURUS-PROTECT」と呼ばれるコールドストレージソリューションを銀行のインフラと統合しており、トーラスはこのソリューションにFIPS(Federal Information Processing Standard:米国連邦情報処理規格)140-2のレベル3認証を受けた「世界で最も安全なハードウェア」を使用していると強調。
「完全に規制に準拠したスケーラブルなインフラができた。これを使って従来の資産管理やクレジットソリューションを補完する機関レベルのデジタル資産管理サービスを提供する。」とアラブ銀行スイスの執行委員会の一員であるラニ・ジャバンは述べています。
今年初め、スイス大手銀行のジュリアス・ベアはブロックチェーン企業のSEBA Cryptoにて今年度後半にデジタル資産サービスを提供すると発表。 スイス連邦金融市場監督機構(FINMA)は最近、SEBA CryptoおよびSygnumの2社に銀行業及び証券ディーラー業のライセンスを発行しています。
参考CoinPost
ビットコインETFの審査期限に向けて、BitwiseはSECに新たな市場報告書を提出
10月13日のビットコインETF判断期限に向けて、申請企業のBitwise社は米証券取引委員会(SEC)に新たな市場報告書を提出しました。31ページに及ぶ最新の報告書ではここ2年間でビットコイン市場が大きく成長し、改善している旨を伝えています。
SECがビットコインETFを承認するための市場基礎が整っていると説明し、主な要点をこのように提示。
- BTCの現物市場が効率的になってきた
- BTCのカストディレベルは機関投資家の水準に達している
- 規制されたBTC先物市場の規模が拡大している
Bitwiseは、以前発表した「取引所水増しに関する報告書」に対してバイナンス(水増し無し)などの大手取引所やベンチマークCMCなどは市場の透明性を高めるために、迅速に対応に動いたと述べています。
なお、ブルームバーグやWSJ、CNBCなどのメインストリームメディアも水増しの調査報告書を取り上げたため、仮想通貨業界の取り組みについて金融界も認識しているとのこと。
今回の報告書の筆者は、「仮想通貨市場はより効率的になり、本物の出来高も実質的に増えている。なおCMEのBTC先物の取引高も確実に増加している。」と指摘。
これまでSECのClayton長官は、ビットコインの市場操作の懸念と機関投資家水準のカストディサービスの欠如をビットコインETFの審査における最大の課題として繰り返して強調してきました。
今週、VanEck社がビットコインETFの申請を取り下げたため、SECの審査に残っているのは、Bitwise版のビットコインETFと、Wilshire Phoenix社のBTCや米国債でバスケットになるETFのみとなっています。
参考CoinPost