国内の仮想通貨取引所2社が金融庁への登録申請を取り下げ、事業から撤退することが報じれました。コインチェックでの不正流出事件を受けて金融庁は、利用者保護やマネーロンダリング対策などを強く求めており、体制整備について対応がしきれない業者が撤退を選んでいるようです。
2業社がサービス終了
今回金融庁への登録申請を取り下げたのは、3月8日に業務改善命令を受けたミスターエクスチェンジと東京ゲートウェイの2業者です。
2業者は情報セキュリティーの体制などが金融庁の求める水準に達しておらず「みなし業者」としてサービスを運営していましたが、コインチェック事件以降金融庁の規制強化によってそれも継続できなくなった為、顧客から預かる仮想通貨や現金の返還手続きなどを経てサービスを終了する予定です。
みなし業者全てに立ち入り検査済み
金融庁は「みなし業者」と呼ばれる登録申請中の業者すべてに立ち入り検査をし、改善の要求を行なっています。撤退を決めた業者は今回の2社を合わせて計5社。金融庁の求める水準をクリアできず、事業を続けられないと判断しました。
現在、金融庁の定めた改正資金決済法に基づく仮想通貨交換業者の登録制度においては、登録業社が16社、みなし業者が16社存在します。
みなし業者の事業撤退が続く理由は既出の通り金融庁の規制強化に企業が耐えきれなくなったことですが、これは必ずしも悲観的なことではなく、今まで存在していた仮想通貨取引のリスクが法律によって緩和されることが期待されています。