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XRPの証券問題クリアか、UKの規制
仮想通貨リップル(XRP)が有価証券に該当かどうかの判断を、英国の規制当局が用意した形になった模様です。
リップル社の政府関係グローバル部門を統括するMichelle Bond氏は、同社の広報ビデオで、世界のデジタル通貨規制について説明。その中で、英国の規制当局である金融行動監督機構(FCA)の仮想通貨ガイダンスで定義されたトークンの分類法に言及し、XRPがユーティリティトークンとエクスチェンジトークンの両方の特徴を併せ持っていると述べました。
リップル社はXRPの有価証券問題をめぐる集団訴訟は現在も継続中であり、米国の規制当局である証券取引委員会(SEC)は、未だ仮想通貨に関する明確な規制を設けていません。
Bond氏は、仮想通貨やフィンテック分野における明確な規制の枠組みの必要性が世界的にますます強く認識されている現状について述べ、英国、シンガポール、スイス、アブダビを柔軟な仮想通貨規制が進んでいる地域の例としてあげました。その中でも、FCAが7月31日に公開した仮想通貨に対する最終ガイダンスに触れ、特にデジタル資産の定義の明瞭さについて、大きな成功であり、有意義だと賞賛しています。
FCAが発表した最終ガイダンスは、今年1月に公開したガイダンスに対し、一般から募集したコメントの内容を踏まえた上で改定されたもので、どのような仮想通貨が規制の境界内に入るかについて、重要な区別を明確にしています。そして、ガイダンス発表時のFCAのプレスリリースでは、消費者に次のような注意を呼びかける文面が見られます。
消費者は、規制されていない仮想通貨の購入を検討する際に、特定の規制による保護がないことに留意する必要がある。
規制対象にならない仮想通貨、例えばビットコインやイーサリアム、XRPなどは、金融サービス補償制度の対象外であり、消費者は金融オンブズマンのサービスを通して償還請求はできない。
ここで述べられている「規制対象にならない仮想通貨」とは、次のようなトークンを指すと定義されている。
規制対象にならないトークン: このカテゴリは、電子マネーの定義を満たさない、もしくは規制対象活動法(RAO)下で指定された他の投資と同じ権利を提供するトークンを指す。エクスチェンジトークンと呼ばれるトークン、およびエクスチェンジトークンが含まれる。
- 中央集権的または、分散化され発行
- 現在または将来的に、物品またはサービスへのアクセスを、一つまたは複数のネットワークとエコシステムを介して提供
- もしくは、交換手段として使用される
- 完全に譲渡可能であるか、限定的に譲渡できる
一方規制を受けるトークンとして、FCAはセキュリティトークン(トークン化証券)と電子マネートークンを規定しています。つまり、XRPは規制されるセキュリティトークンには該当しないと読み取れることになり、Bond氏の説明の裏付けとなります。
参考CoinPost
「マネーグラムとの提携はリブラよりも仮想通貨市場にとって重要」リップル社CEO
リップル社CEOは、「マネーグラムとの提携は仮想通貨リブラよりも重要」と語りました。CEOのGarlinghouse氏はYahooファイナンスUKの取材にて、大手送金企業マネーグラムとの戦略提携の重要性がフェイスブック社主導の仮想通貨リブラを超えると話しています。
マネーグラムの案件こそ、プロダクションにおけるデジタルアセットの大規模な実利用にあたる。
これは重要な案件だ。賭けることができるのなら、一年後にはリブラのホワイトペーパーよりも仮想通貨市場に重大な影響を与えている。
リップル社は6月に、マネーグラムに最大5000万ドルの出資を約束。マネーグラムは今後2年間、国際送金でXRP利用のxRapidを正式に導入することを決定しました。
「xRapid」の利用状況について、Garlinghouse氏はQ1〜Q2の間、xRapidによる送金高(ボリューム)が170%も増加していたと明かしています。この利用上昇がマネーグラムがxRapidを正式に利用する前の数字であり、2020年の年末までにはxRapidは10億ドル超の送金高になるだろうと、同氏は見込んでいます。
グローバルにおいて、200社以上の金融企業とパートナーシップを締結したリップル社について、Garlinghouse氏は「2019年には、およそ100の契約を結ぶと見込んでいる。中の20社ほどがxRapidとXRPを利用する案件になる可能性はある。」と説明。
参考CoinPost
米国版バイナンスで30銘柄の仮想通貨上場を検討 BTC・ETH・XRP・BNBほか
バイナンス US にリストされる銘柄が公表されたよ🙌
ADA, ATOM, BAT, BCHABC, BNB, BTC, DASH, EOS, ETC, ETH, HOT, IOTA, LINK, LOOM, LTC, MANA, NANO, NEO, PAX, REP, RVN, TUSD, USDC, USDT, VET, WAVES, XLM, XRP, ZIL, ZRX. https://t.co/jLnfPUQuhN pic.twitter.com/cxTF74dASM
— こより@仮想通貨ブログ (@vc_koyori) 2019年8月9日
仮想通貨取引所バイナンスの米国版「バイナンス US」は、ビットコインやXRP、BNBやETHなど、計30銘柄の仮想通貨の上場を検討中とのことを発表しました。
バイナンス USは米国の規制を遵守しながら透明性の高い上場標準を開示するために、「デジタル・リスク評価枠組み」を採用しているとのこと。
本家バイナンスは6月14日、「ユーザー利用規約」を修正し、「米国ユーザーへのサービスを停止する」との制限を追加。米国における仮想通貨関連の規制は連邦法上では整備されておらず、州によって異なることを理由に、「ユーザー利用規約」を修正したとされています。
サービス制限は9月12日より実施される予定で、利用規約を遵守しないユーザーに対して、本家Binance.comにて取引および入金が利用できなくなります。なお、この制限発表は、バイナンスが同日に米国への進出として「バイナンス US」の設立を発表した続報と見られています。
そして7月に、「バイナンス US」」の運営を担当するサンフランシスコ本拠地の取引サービス業者「BAM」、リップル社の「XRP機関流動性部門」の責任者を務めていたCatherine Coley氏をCEOとして任命。
今回の発表では、バイナンス USのローンチ日などに関しては明かされていませんが、9月12日の利用制限実施に向けて、取引所のサービス開始を整える可能性もあると見られます。
参考CoinPost