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英王立造幣局が仮想通貨をカストディサービス提供
イギリスの硬貨造幣機関である王立造幣局が仮想通貨のカストディサービスを提供することが明らかになりました。
王立造幣局は、民間企業による新たな仮想通貨「temtum(TEM)」の秘密鍵とその裏付け資産を保存する役割を担当。なお、秘密鍵は造幣局の金庫で永久に保管され、管理されます。
temtumの公式サイトによると、トランザクションは「TEM」の独自ブロックチェーン「Temporalブロックチェーン」を利用し、処理が行われるとのこと。
Temporalブロックチェーンについて以下のように説明されています。
ネットワークのルーティングを改善し、ブロックサイズの制限を削除したこのシステムアーキテクチャでは、ランダムに一つのノードを選択し、60秒で全ての取引の承認作業を行う。
唯一の障壁は、ネットワーク参加者のハードウェアや処理能力に因る点だ。
我々が模擬取引で行った実験では、一秒あたり12万トランザクションを処理することができた。
発行が予定される「TEM」は、香港の取引所CoinAllで購入・取引が可能です。
参考CoinPost
英財務相、リブラ規制問題に「英国は阻止しようとはしない」と前向きな見解示す
英財務相Philip Hammond氏は米国東部時間の15日、フェイスブック社が手掛ける仮想通貨リブラの規制をめぐる問題で、議会ではなく規制当局によって規制のあり方を考えるべきであると発言、リブラ規制問題に「英国は阻止しようとはしない」と前向きな見解を示していることを、米大手報道機関CNBCが報じました。
CNBCの経済番組「Squawk Box」のインタビューの中でHammond財務相は、イギリスは議会と規制当局が独立した規制システムを採っていることに触れた上で、「この(フェイスブックに関する)問題は、規制当局が決定すべき問題である。議員が決定するべき問題ではない」と述べました。
米トランプ大統領を始め世界各国でリブラに対する警戒感が強まっており、SNSなどを運営する大手IT企業が金融業界に参入することで、各国中央銀行の金融政策が制御できなくなる懸念などがその理由にあります。
規制面では、Facebook傘下「カリブラ」のCEOが全ての規制上の懸念に対応するとの証言を公聴会で行うことがわかっていますが、世界的にボーダーレスな利用が予想されるリブラにおいて、各国は対応を急いでいる格好です。
その中でも、同英財務相は、リブラ規制に対して現実的かつ合理的な姿勢を見せている人物の一人です。(米トランプ大統領は、フェイスブックが仮想通貨を運用する上で銀行業ライセンスが必要になるとの見解をツイッターで述べています)
我々はリブラに背を向けるのでもなければ、阻止しようとするのでもない。むしろそれには関わっていく姿勢であり、効果的な規制を確実に行えるように関係機関と協力しようとしている。
リブラは「大変ポジティブなもの」である可能性があると同時に、リブラ規制の問題に「関与していく」ことに前向きな姿勢を明らかにしました。
「大きな脅威」になる可能性も
一方で同氏は、リブラが”諸刃の剣”であり、今後金融システムにとって「大きな脅威」になる点に関しても指摘をしています。
リブラは銀行口座を持たない世界中の人々に向けて決済を行える手段の一つとしてローンチされます。リブラの決済アプリである「カリブラ」のCEOを務めるDavid Marcus氏も「決済手段」であることを強調。
そのようなメリットとに引き換え、送金手段としては資金洗浄やテロ資金供与の手段として用いられる可能性は十分に考えられると指摘しています。これは、米財務省長官のムニューシン氏も指摘する見解であり、不正利用の温床となることに懸念感を示しています。
参考CoinPost
仮想通貨取引所ビットポイント、30億円不正流出事件に関する記者会見内容
国内大手取引所ビットポイントジャパンで、ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など30億円相当の仮想通貨が不正流出した事件に関して、今後の方針について記者会見が行われました。
同取引所では、ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、 ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)の5銘柄が流出。また、ビットポイントジャパンがシステムを提供している海外の仮想通貨交換所でも、一部で仮想通貨の流出が確認されており、流出額は約2.5億円と見込んでいるとのこと。
同社は、流出した仮想通貨をすでに確保しており、被害者への補償は可能だとしたほか、「仮想通貨不正流出の補償分を差し引いても、約30億円の現預金残高があり、会社の財務状況に問題ない。」「取引の安全性及び利用者保護最優先を大前提として、可及的速やかにサービス再開を目指す。」と言及しました。
記者会見で、仮想通貨取引所ビットポイントの会員数は、約11万人(流出対象者数は5万人)との情報も開示されました。5万人は、ビットポイントで仮想通貨残高を保有していたとのこと。
質疑応答に関して現物の仮想通貨払い戻しを決断した理由については、「仮想通貨で流出したために、強制利確にならない仮想通貨での払い戻しを選択した」と言及。現行の税制だと法定通貨での弁済だと強制利確扱いとなってしまうことも問題視されていたので、仮想通貨での払い戻しはユーザーにとっては良かったのではないでしょうか。
なお、補償内容について同社COOは、「ビットコイン(BTC)などが乱高下する中で早急に返却されていないと大損する可能性もある。いつ通貨が返ってくるのか?」との記者の質問に対して、高度に法的な観点が入ってくるので、回答を差し控えると言及。
BITPointはすべてのサービスを停止しているが、再開の目処は不明のままです。
参考CoinPost