不正流出調査の第二報発表
7月12日に仮想通貨の不正流出が判明したビットポイントジャパンについて、その親会社であるリミックスポイントが調査の進捗状況の第二報を発表しました。
第一報で約35億円としていた被害額について、約30.2億円相当であることが判明。内訳は顧客からの預り分が約20.6億円で、ビットポイントジャパン保有分が約9.6億円であることがわかりました(換算レートは2019年7月11日16時時点の価格)。
今回の続報のポイントは、顧客預かり分の仮想通貨の全種類であるビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、 ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)の5銘柄の流出相当分を、既に調達できている点です。
顧客から預かっている法定通貨は第一報同様、流出していないとのこと。
流出通貨に関する現物仮想通貨の調達を明記していることから、今回の保証が現物で行われる可能性が見えてきました。(これまでの流出事件では、保証レートを基準にした日本円での受け渡しが行われていたケースもあります)
日本円に換算した金額での保証となる場合、課税の対象となっていたことから、ユーザーにおけるデメリットが軽減されます。
また、ビットポイントジャパンがシステムを提供している海外の仮想通貨交換所でも、一部で仮想通貨の流出が確認されています。その流出額は約2.5億円と見込んでいるようです。
なお海外の仮想通貨交換所では、日本居住者からの口座開設は受け付けておりません。
参考CoinPost
米裁判所、仮想通貨をだまし取った詐欺犯に罰金約4316万円の判決
テキサス州連邦裁判所は、商品取引に利用するとうたい投資家から仮想通貨ビットコイン(BTC)を詐取した詐欺行為の罪で、2名の被告に対して計40万ドル(約4316万円)を支払うよう命じました。米商品先物取引委員会(CFTC)が7月10日に発表しています。
2019年6月28日、テキサス州北部地区連邦地方裁判所のリード・C・オコナー判事は、モーガン・ハント被告と、キム・へクロフト被告の2名に対して、外国為替、バイナリーオプション取引、ダイヤモンドなどの商品取引に利用するとうたい、投資家からBTCをだまし取る詐欺行為を働いたとして有罪判決を下しました。
被告らは、ダイヤモンド・トレーディング・インベストメント・ハウス、ファースト・オプションズ・トレーディングという企業を通じて取引を行ったとのこと。
被告らは、トレーダーやポートフォリオマネージャーとしての虚偽の経験や実績とともに、顧客を勧誘。また、CFTCに対する税金支払いのため投資による利益を出せなかったと説明し、顧客の資金を不正に利用。
また裁判所は、被告それぞれに対して、取引・登録の恒久的な禁止を課すとともに、被害者への賠償金と罰金18万ドル(約1942万円)の支払いを命じました。
発表によると、被告らは十分な資産・資金を持っていないため、犠牲者に資金を返済できない可能性があるようです。
参考コインテレグラフ
巨大テクノロジー企業が金融機関になる事を禁じる目的
米議会の指導者が、巨大ハイテク企業によるデジタル資産の発行を禁じる法案を起草したことを、13日にThe Blockが報じました。
今週、米議会はフェイスブックを招集して公聴会を予定しています。これに先立って、「ビッグテックを金融行為から遠ざける(Keep Big Tech Out of Finance Act,)」というタイトルの討議草案が明かされました。
この草案は、巨大テクノロジー企業が金融機関になる事を禁じようとしています。
これらの会社が、連邦準備制度理事会によって定義された『ミディアムオブエクスチェンジ(交換媒体)』、『ユニットオブアカウント(価値尺度)』、『ストアオブバリュー(価値の保存)』」として使用される事を意図したデジタル資産の発行・維持・運営を禁じています。
草案は、これらの禁止事項の対象企業を定義しており、グローバルな年間売上高が250億ドルを超え、オンラインのパブリックマーケットプレイスや、取引所、または第三者との接続プラットフォームを提供する事業に従事するテクノロジー企業が含まれます。
該当企業が草案の内容に違反した場合、1日あたり100万ドルの罰金が科されます。
参考CoinPost