<6月21日こよりが注目する仮想通貨ニュース>

フェイスブック発表でリップル社製品への需要が急増

米リップル社のCEOであるブラッド・ガーリングハウス氏がFORTUNEのカンファレンスに登壇。Facebookが支援するリブラの発表を通じて業界への関心が大きく向上し、リップル社製品に対する需要が高まったと発言。今週1週間をリップル社にとって「記録的な1週間」になったと話し、リップル社が一週間で締結した契約数の最高値を記録したことを明かしました。

さらに、リブラプロジェクトの発表がリップル社の製品に対する需要が高まる引き金となったと述べました。

リブラ・プロジェクトの重役であるDavid Marcus氏には感謝の印としてシャンパンを送らないといけないね。フェイスブックの発表が影響して今週はリップル社が一週間で締結した契約数の最高値を記録した。

フェイスブックが(実質的に)ウェスタン・ユニオンはいらないと言っており、銀行側はフェイスブックが送金分野に介入したらSWIFTでは太刀打ちできないことを理解している。

6週間から半年のあいだ契約に進展がみられなかった企業が、フェイスブック社の発表によって行動喚起を促す要因になったと分析されています。

リップル社のブロックチェーン活用

実際リップル社は既存銀行や送金企業を対象に、流動性の管理と送金問題を簡素化する国際送金ネットワークの構築を目的にしているブロックチェーン企業です。通常の銀行では海外銀行へ送金する際には、事前に資金を海外支店で保管する必要があるが、世界中でおよそ10兆ドル相当の資金が中継銀行を含めて居座っている現状が課題となっています。

その資金を置く必要を減らすことで銀行などの業務効率化を目的に、リップル社は仮想通貨XRPやブロックチェーンを活用した送金を提供しています。

ビットコインとXRPの違い

さらに仮想通貨XRPについても話題に触れたガーリングハウス氏は、「一つの仮想通貨が全ての機能を持つ必要はない」と主張。ビットコインとXRPが目的の異なり、それぞれ利点があると言及しました。

XRPは効率性が非常に高く、ブリッジ通貨として速い側面を持っている。また1つのトランザクションが.0006セント(約6.4円の1万分の1)で可能なため、ペイメントに特化している。

対照的にビットコインの1つのトランザクションを行うのに現在ではおよそ2.30ドル(約250円)ほど必要だが、ビットコインは価値の保存という点で優れている。

しかし、匿名通貨に関しては業界にとって好ましくないと考えているようで、仮想通貨規制に対する規制当局の見解が不明確な状況が続く中で、顧客確認が銀行業では必須化されているにも関わらずそれが不可能となる時点で、仮想通貨に対するイメージを損ねる(普及の障害になり得る)と述べました。

また、規制当局側は業界の多様性を取り上げずにひとまとめにしている傾向があり通貨毎の違いを知るべきであると指摘。仮想通貨規制が各国で定まっていないことが業界発展を妨げる要因の一つにあると述べ、今後の課題として改めて規制の必要性を呼びかけました。

参考CoinPost

金融庁、仮想通貨取引所Zaifを承継した「フィスコ」に業務改善命令

株式会社フィスコ仮想通貨取引所から、公式の発表が行われました。

業務改善命令の内容は、適正かつ確実な業務運営を確保として、経営管理態勢の構築や、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係るリスク管理態勢の構築が盛り込まれており、業務改善計画の期限として令和元年7月22日が指定されています。

なお、今回の業務改善命令によって、フィスコ仮想通貨取引所のサービスが停止することはなく、全ての機能が通常通り利用できるようです。

昨年9月に発生した仮想通貨の不正流出を受け、テックビューロから事業継承をおこなったフィスコ仮想通貨取引所でも、内部管理体制の不備が指摘されることとなり、フィスコとZaif、2つの仮想通貨取引所を並行して運営するフィスコ仮想通貨取引所は、今後両取引所に係る内部管理体制の見直しを重点的に取り組んでいくことが不可欠に。

フィスコ仮想通貨取引所は、テックビューロ株式会社から仮想通貨取引所「Zaif」の事業承継を行っている企業で、2019年中の統合を目指していることを有価証券報告書で明らかにしています

また、フィスコ仮想通貨取引所の取引システムは、テックビューロ株式会社が提供していたZaifのホワイトラベルを採用していましたが、現在はCCCT(カイカの100%子会社)のシステムを利用して運営を行っています。

参考CoinPost

アマゾンは独自仮想通貨を直ちに発行する予定はない、アマゾンペイ幹部が発言

大手ネットショッピングサイトのアマゾンは、自社の独自仮想通貨を発行する予定はすぐにはないことが、米有力誌フォーチュンのカンファレンスで明らかになりました。

カンファレンスでは、米フェイスブック社が独自仮想通貨リブラを発表したことから、このような話題になったという。フェイスブック社の発表の影響は仮想通貨業界を超えて、各国政府にまで波紋を広げていることがわかります。

アマゾンペイ社トップのPatrick Gauthier氏は、アマゾンでは推測で物事を判断していないと語りました。

新しいプロダクトを制作する時もデータに基づいて判断をすると強調。何かを作れるということと、それを実行すべきということとはイコールではないと話した。確固たる必要性を感じた時に行動に移すという考えのようです。データを豊富に持つアマゾンのような大企業が、今後仮想通貨をどう捉え、どう関わってくるのか期待して見守りたいです。

ちなみに、中国の大手企業にもアマゾンと同様の動きが見られます。フェイスブックの後に続く形での仮想通貨業界への参入は現時点では行わない方針を表明しました。

中国最大手eコマース、アリババの支払い部門を担うAnt Financial社のCEOであるEric Jing氏は、「仮想通貨と距離を置く考えは以前と変わっていない」と、フェイスブックがリブラのホワイトペーパーを発表する数時間前にCoinDeskへ語っています

参考CoinPost

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