金融庁からの規制強化に伴い、国内の仮想通貨取引所は営業を継続する為に運営体制の適正化を強いられています。それに伴って各取引業者が抱える課題は、技術者の人材獲得。
新しい業界で不足する人材の奪い合いが激化しています。
社員数は約6倍に
国内の仮想通貨取引所「QUOINEX(コインエクスチェンジ)」は、2014年にシンガポールで創業し、2016年に日本に本社機能を移転。その後金融庁に登録しました。2017年末の月間取引高は約7千億円と年初の3倍超を記録し、社員数はこの1年間で6倍に増加しました。
同取引所を運営するQUOINE株式会社のCEO栢森加里矢氏は「開発を担うIT技術者の奪い合いが起きている」と語っています。その為、技術者が同業他社に引き抜かれないよう高性能なパソコンや自由な職場環境を提供するなど、貴重な人事を自社に留める努力をしているようです。
原因は金融庁の監視強化
このような人材の奪い合いが激化した理由の一つは、金融庁による取引事業者への規制強化です。
不正流出を起こしたコインチェックは元々20代の創業者が決済システムなどをほぼ1人でつくった会社でしたが、急激に拡大する市場に対応しきれずセキュリティー面の脆弱さを狙われてしまいました。
このことを深刻に捉えた金融庁はセキュリティ管理の徹底を要求。その結果、各取引所は適正化の為に技術者の人材獲得が必須となりました。