野村ホールディングス株式会社は機関投資家向けのデジタル資産のカストディサービス提供を目指して、Ledger、Global Advisors Holdings Limitedの2社と合同で「Komainu」を設立しました。
機関投資家がターゲット
野村ホールディングスは機関投資家クラスの資産規模を持つ投資家向けのカストティサービス(顧客から資産を預かって運用や管理を行うサービス)の提供を目指して「Komainu」を設立しました。
「Komainu」には野村HDのほかに、法人・個人投資家向けにハードウォレットを開発・販売しているフランスの企業Ledger、世界で最初に機関投資家向けのビットコイン投資戦略(GABI)を開発したイギリスの投資顧問会社Global Advisors Holdings Limitedが参画しており、仮想通貨を含むデジタル資産の運用について共に研究していくようです。
機関投資家の仮想通貨参入はハードルが高い
「Komainu」を設立した理由として野村証券は「デジタル資産の市場は急速に拡大しており、多くの機関投資家が参入を検討している。しかし、リスクが高い上に高い水準のカストディサービスがないことでためらっていることが多いのでこれを解決するため」と述べています。
仮想通貨市場はまだまだ不安定であり、大きすぎる価格変動、取引所の倒産リスク、誤送金やハッキングによる仮想通貨の紛失、盗難などさまざまなリスクがあります。個人に比べて非常に大きな資産を運用する機関投資家にとってこれらは高いハードルとなります。
他の金融商品とかわらぬクオリティのカストディサービスが存在し、プロにまかせる選択肢が新たにできれば機関投資家の参入はそれをきっかけに増えていくものと考えられます。