ベネズエラは政府が発行している仮想通貨ペトロで購入すれば原油を30%割引するとインドと交渉しています。ベネズエラはハイパーインフレに陥っており、自国通貨ボリバルにかわる通貨としてペトロの普及に取り組んでいます。
ペトロでの購入をもちかける
ベネズエラ政府はインド政府に対し、ペトロを使って購入すれば原油を30%割引すると交渉しています。ペトロは原油を価値の裏付けとしたべネズエラ政府の発行する仮想通貨です。
この交渉の後、インドの仮想通貨取引所コインセキュアはインド国内でペトロを販売する予定となっていて、インド政府が条件を飲んだ場合はコインセキュアを通してペトロを調達するものと思われます。
ペトロの生まれた経緯と問題点
ペトロが生まれた背景にはベネズエラ経済のハイパーインフレーション化があります。これによりベネズエラ経済はストップし、自国の通貨であるボリバルの国際的な信用が低迷してしまいました。
この状況への対策として、政府はペトロを発行しボリバルに変わる国際的に信用される通貨にしようとしています。原油を価値に紐づけしようとしているのも国際的に価値のある資源である原油を価値の根拠とすることで安定した通貨にするためのようです。価格の変動が激しすぎては国際的な取引はおろか日常決済にも使えないので当然の配慮といえます。
通貨は使ってもらって流動性があがらなければ価値を持たないのでベネズエラ政府は今、他国に対しペトロをPRしているものと思われます。購入する側からするとまだできたばかりの通貨、それも仮想通貨で他国と取引するのはリスクが高いので30%引きもやむをえないのかもしれません。