「仮想通貨間取引は非課税に」
仮想通貨支持派の米下院議員Ted Budd氏が7月25日に、仮想通貨間(Crypto to Crypto)の取引にかかる課税をなくす法案を提出しことがわかりました。
Ted Budd議員が以前にも懸念を表したように、米IRSが指定している仮想通貨関連課税では、①仮想通貨を法定通貨に換金すること、②仮想通貨と仮想通貨を取引することも税金の申告対象になっています。
その中で、2番のクリプト・クリプトの取引における購入と売却の両ケースに課税対象となる問題が生じていました。
日本などでは、購入時にはかからない課税タイミングが生じてしまっていることを意味します。これら2回の課税タイミングを経て、「二重課税」になっていると、Budd議員は6月の公聴会で説明。
Budd議員は、新たな法案「バーチャル・バリュー改正法2019」で、仮想通貨を1986年の内国歳入法典にある「財産同志で交換した場合、財産を売却するまで税金を課さない」条項に該当させる形で法改正することを目的にしています。
IRSが規定する現在の仮想通貨を位置づけは「財産」ですが、法案では規定されていない仮想通貨関連の規定を必要としています。これが認められれば、仮想通貨間取引が課税対象とはならないことが法的に認められることになります。
日本では、仮想通貨間の交換も課税対象で、雑所得として申告が必要となりますが、これら「二重課税」の問題は生じていません。
参考CoinPost
中国ハッカー集団、仮想通貨企業などを標的 日米含む15カ国
中国のハッカー集団は、仮想通貨業界の企業を、サイバー攻撃の標的にしていることが、サイバーセキュリティを専門とするFireEyeが調査レポートで判明。
レポートの内容では、『APT41』というグループが、経済的な収益を目的としてサイバー攻撃を行なっているとしており、中国国家が後援するスパイ集団である可能性を指摘しています。
APT41が標的にしている業界には、ゲーム業界、高等教育、トラベルサービス、ヘルスケアなどと幅広く、その中に仮想通貨業界が含まれているとのこと。
集団の主な目的は、ソースコードやデジタル証明書を盗むことのほか、ランサムウェアを仕込むサイバー攻撃があるようですが、仮想通貨の価格操作もその項目としてあがっています。仮想通貨に関する攻撃範囲は、取引所だけでなく、ゲーム内の仮想通貨や関係サービスにまで及ぶとのこと。
ターゲットを地域別に見ると、15の国家・地域が狙われていることがわかります。そこには日本が含まれる他、米国や英国、香港や韓国などが対象になっています。APT41は、中国の国家政策の優先順位に従って行動すると指摘。
本レポートでは、仮想通貨に関する攻撃として、仮想通貨サービスに紐付いたゲームのプラットフォームに誘導するフィッシングメールを送付した、2018年6月の事例を挙げられています。仮想通貨モネロ(XMR)のマイニングを行うXMRigを送りつけたとする、2018年10月の事例も記載。またフィッシングメールが仮想通貨取引所に送られている例も確認されているとのこと。
参考CoinPost
SBI VCトレード、仮想通貨ウォレットのクールビックスと提携
規制順守を目指したモバイル版のハードウォレット開発を手掛けるクールビックス(CoolBitX)は、8日、FATF(金融活動作業部会)の規制遵守に向けてSBI VC トレード(SBI VC)と提携し、SBI VC トレードがクールビックスのクールXウォレットの早期導入に成功したと発表しました。
SBI VCは、クールビックスが開発した最初のウォレット「クールウォレットS」を2018年に採用。今回、「カスタム版の」クールXウォレットを導入。利用者は、秘密鍵を安全に保管できるほか、複数のレイヤーにまたがるKYC(顧客確認)を通すことでのみデジタル通貨をウォレットに出庫できるようになっています。
クールビックスのマイケル・オウCEOは、次のようにSBI VCとの提携の意義を話しています。
「FATFは仮想資産業界に対して厳格なKYC /AML(アンチマネーロンダリング)のガイドラインを出した。取引所などを含む仮想資産サービス提供者(VASP)を金融機関と同じように規制することになる。(中略)より安全で、より幅広い仮想通貨の普及を目指して、クールビックスの技術に基づいたKYC /AMLソリューションであるクールXウォレットにおいて、SBI VCと提携できたことを誇りに思う」
また、オウCEOは、「現在、KYC /AMLの義務は全て取引所にかかっている」と指摘。クールビックスのサービスの意義を次のように解説しています。
「クールビックスは、クールXウォーレットを提供することでSBI VCと協調し、SBI VCがデジタル資産のKYC/AMlで最良の実践ができるよう支援する」
一方、SBIホールディングスの北尾吉孝CEOは次のように歓迎しています。
「クールXウォレットは、SBI VCに対して、日本と海外のKYC基準を満たしながら顧客を守るための方法を分かりやすく提供した。国境を越える性質を持つデジタル資産は、地理的な境界線に決められないソリューションが必要だ。そのため、仮想通貨のさらなる普及に向けた安全なシステムであるウォレットを採用できることを喜ばしく思う」
オウCEOは、FATFのガイダンスに遵守することを目指したプラットフォームを今後2、3ヵ月で立ち上げる予定であると話しています。
参考コインテレグラフ