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価格操縦に関するレポートを公表
ブロックチェーン調査企業「Blockchain Transparency Institute」がウォッシュトレーディングに関するレポートを公表しました。
仮想通貨時価総額の上位10通貨において、最もウォッシュトレードの割合が少なかった通貨はBNBで、それに次いでXRPという結果に。
ウォッシュトレードとは、仮装売買のことを意味し、売買の意思がないにも関わらず取引を行うことで、売買が繁盛に行われていると他の投資家に誤解させ、取引を誘引することを目的としています。これは、株式などの投資取引においては日本の金商法に違反する違法行為です。
ウォッシュトレードの割合を上位から見てみると、BNB(39.34%)、XRP(56.79%)、次にBCH(57.31%)、ADA(63.21%)、XLM(64.85%)、BTC(65.21)、USDT(67.58%)、ETH(73.08%)、EOS(75.91%)、LTC(76.72%)という順になります。
ウォッシュトレードは株式市場でも起きうりますが、仮想通貨市場に比べ規制が行き届き、罰則も設けられています。一方で上述した通貨のウォッシュトレードの割合を確認すると、バイナンスコイン(BNB)を除く9通貨において、その割合が50%を超えるなど、仮想通貨市場の未成熟さを如実に示す格好となっています。
改めて迅速な法整備の拡充が求められることが伺えるレポートとなりました。
BTC取引高の95%がフェイクの可能性も
1/ New Research from us @BitwiseInvest.
As part of 226 slides presented to the SEC on our ETF filing, we did a first-of-its-kind analysis of *order book data* from all 81 exchanges reporting >$1M in BTC volume on CMC.
TLDR: 95% of reported volume is fake but LOTS of good news! pic.twitter.com/TuXLlDCRyP
— Bitwise (@BitwiseInvest) 2019年3月22日
米暗号資産運用会社のBitwise Asset Mnagementが自社のビットコインETF申請プロセスの一環として米SECに提出した200ページ以上のレポート「本当のビットコイン市場」の中においても、一般的に報告されている現物ビットコイン取引高の95%が「フェイク」であることが言及されています。
市場操作はSECのビットコインETF承認を遠ざける主な要因となっており、この課題を解決することが仮想通貨市場の発展の糸口となることが考えられます。
参考CoinPost
米リップルなど仮想通貨35社、ブロックチェーン業界のブラックリスト作成へ
送金ネットワークの構築を続ける米リップル社や仮想通貨企業向けの商業銀行Galaxy Digital社など、仮想通貨企業35社が協力して仮想通貨業界の「ブラックリスト」作成など自主規制活動を行なっていくことがブルームバーグの報道で明らかとなりました。
大手の仮想通貨企業が業界改善に向けて連携していくことはに規制当局からの信頼獲得に向け前向きな動きだと言えます。
リップル社やGalaxy Digital社など米国の大手仮想通貨企業を含む35社は今年1月からCORA(Crypto OTC Roundtable Asia)を結成。以下の項目の策定に向けて会談を重ねていることがわかりました。
- トレード規則の違反など不正行為を行うカウンターパーティーのブラックリスト作成
- 仮想通貨企業の連盟(CORA)によって一定の認定基準の策定
- 顧客身分と資金の元手の確認における基準
- 不正取引やトレード不履行の経歴を持つカウンターパーティーの情報共有
大手の仮想通貨企業から自主規制に向かって協力して進んでいる体制は業界全体にとって前向きな動きだと思います。
参考CoinPost
駐車違反金滞納の男性から仮想通貨を差し押さえ
岐阜県警が、駐車違反金を滞納していた名古屋市の20代の男性から仮想通貨を差し押さえたことを公表した。ロイターなど複数メディアが報じました。
岐阜県警によると、男性は違反金を2014年から度重なる催促に応じずに滞納。違反金と滞納金の計約2万4千円を、男性が保有する約40万円分の仮想通貨の差し押さえをもって徴収したとのこと。
なお、駐車違反に関連した仮想通貨の差し押さえは、兵庫、埼玉両県警で過去に例があるという。
また、男性は仮想通貨交換業者(取引所)に預けていた仮想通貨を差し押さえられ、取引所が警察の差し押さえ要請に応じた形になります。
ただ、過去にはウォレットに預けられていた仮想通貨が、裁判所の差し押さえ命令がでていたにも関わらず、交換業者の「技術的に困難」との理由で強制執行が出来ないという事例もありました。この事例からは、秘密鍵の管理者が仮想通貨の保有者自身である場合は、差し押さえの強制執行が難航する可能性があることが推察できます。
参考CoinPost