マネックスグループ傘下のコインチェックは8月25日、1,000万MAUのマンガアプリ郡を運営するLink-Uと、ブロックチェーン領域においてシステム開発を支援するHashPortの合弁会社「Hashpalette」と共に日本初IEOの実現に向けた共同プロジェクトを発表しました。
本記事ではそのIEOプロジェクト内容やトークンの将来性、価格予想や申し込み方法について詳しく解説します。
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そもそもIEOとは?
IEOとは、企業やプロジェクトが発行した電子的なトークン(暗号通貨)を、暗号資産取引所が販売する形で資金を調達するという仕組みのことです。
株式市場でいうところのIPOに近く、これから新規に発行される新しいコインを購入することができる販売会場が今回はコインチェックということになります。
過去に行われたIEOは国外のプロジェクトが殆どで、その全ては海外取引所に上場するケースが大半でした。
プロジェクト自体も実態がなかったり詐欺的なものが多かったため、上場しても価格がつかなかったり元本割れしてしまったりと結果が好ましくないものが多い状況でした。
一方、今回コインチェックでIEOを行うパレットトークンはサービスが既に発足しており、何よりも日本初の国内取引所への上場が濃厚であるために多くの投資家やサービス利用者から注目が集まっています。
Hashpalette(ハッシュパレット)の会社概要
会社名 | 株式会社Hashpalette |
---|---|
所在地 | 東京都港区南青山五丁目17番2号 |
代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 松原 裕樹 代表取締役社長 吉田 世博 |
事業内容 | ・ブロックチェーン技術の研究開発 ・ブロックチェーンを利用したコンテンツ事業 ・コンテンツ領域におけるコンサルティング |
資本金 | 2,000万円 |
設立年月日 | 2020年3月2日 |
大株主及び持ち株比率 | 株式会社Link-U:50% 株式会社HashPort :50% |
ハッシュパレットはブロックチェーン分野に特化した開発、コンサルティングに注力する「HashPort」と、マンガや動画配信で既に多くのユーザーを抱える「Link-U」の合弁会社です。それぞれの事業領域の強みを生かして「マンガ×ブロックチェーン」の研究開発を目的としています。
また、既に「コミカブ」というブロックチェーンを利用したマンガのクラウドファンディングサービスを立ち上げており、こちらでは「コミカブカード」と呼ばれるトークン(暗号資産)を購入することでマンガコンテンツの先行購読ができる仕組みを導入しています。
「コミカブカード」を購入することでユーザーは好きな漫画家のサポーターとなることができ、専用のコミュニティに入会できます。
ここではコンテンツの制作過程が見られるだけではなく、サポーターの意見を取り入れながら制作が行われていくため、マンガ制作にユーザーが立ち会える貴重な機会となっています。
また、この「コミカブカード」はブロックチェーン技術を活かして外部サービスでの売買も可能です。
作品の人気やコンテンツ内容によって需給バランスが変化し、コミカブカードの価値も変動していくため資産的価値も高まります。
パレットトークン(PLT)の使いみちや将来性、価格について
パレットトークンの使いみちとは
「パレットトークン」は、前述のようにファンとコンテンツ製作者を結ぶトークン(暗号資産)として利用することができます。
これにより、
- 限定コンテンツの先行閲覧
- クリエイターコミュニティへの参加
- 限定イベントやコンサートへの参加
といったサービスを利用する権利を得られます。
もちろんこのトークンの流通(売買)には国内最大級の暗号資産取引所である「コインチェック」が絡んでいるため、トークン価格向上や流動性の担保が期待されています。
パレットトークンの将来性や価格はどうなる?
パレットトークンは2020年度内にコインチェックでのIEOを検討しています。
IEOを行うには改めて当局より審査が行われる可能性もあるため開催時期が前後する可能性もありますが、国内初の大型IEOということで投資家の期待は十分。
なによりも、実態としてすでにサービスがあり、そのトークンの売買が圧倒的なユーザー数を誇る暗号資産取引所「コインチェック」で行われるため、上場後の流動性にも期待が持てます。
なお、過去に海外の大手暗号資産取引所「Binance」で行われたIEOプロジェクトは下記のようにどれもプレセール価格(初回販売価格)の数倍に値段が上昇しました。
銘柄 | 販売開始時 | 2019年5月25日時点での価格 | 倍率 |
---|---|---|---|
BitTorrent | 0.00012USD | 0.00126USD | 10倍 |
Fetch | 0.00867USD | 0.1557USD | 2倍 |
BitTorrent | 0.00067USD | 0.0013USD | 2倍 |
Matic | 0.00263USD | 0.02411USD | 9倍 |
これらのことからも、今回のIEOに大きな魅力が備わっていると言えるでしょう。
パレットトークンの購入、IEO参加方法は?
パレットトークンのIEOに参加するためには、コインチェックの新規登録(口座開設)が必須となります。
口座開設にはハガキ受け取りなどの本人確認が必要となるため、口座開設申請から開設完了、入金の処理完了までは一定の期間を要します。
特にIEOの日程が発表された場合、本人確認が混み合い登録作業が遅延する可能性が想定できますので、予め余裕をもって登録してくことを推奨します。
IEOへの参加は過去の事例より「抽選」もしくは、BTCやETHの保有量に応じて購入可能金額の上限が決まる「上限ありの購入制度」となるケースが考えられます。
申し込み期限付近ではコインチェックに対して暗号資産を送信する方が増えると予測され、口座着金までに1日以上かかってしまう送金遅延が起こってしまう場合もあります。
予め余裕をもって暗号資産を各自の口座に送金しておき、IEO申込みまでに全ての準備を整えておくことが大切です。